ダニの活動が活発になるのは春先から秋口にかけてと言われていますが、季節に関係なく家の中にいるのは「屋内塵性(おくないじんせい)ダニ類」。具体的には、ヒョウヒダニやコナダニ、ツメダニのことを指しますが、ヒョウヒダニは人間が活動していたら必ずいるダニで、フケや垢などを食べ、人がこのダニの死骸や糞を吸い込んでしまうと、アレルギーを引き起こすことがあります。コナダニは小麦粉や乾燥食品などから発生し、ダニアレルギーの人がこれらの食品と一緒にダニを食べてしまうと、アレルギーを発症することがあります。ツメダニは普段はヒョウヒダニなどを餌としていますが、数が増えると人を刺す確率が高まります。
屋外では土壌中にも植物の分解を担う多種類のダニが無数に生息し、農作物の害虫となっているダニや水中に生息するダニもいます。これらの他、人に危害を及ぼすツツガムシ、ヒゼンダニ、イエダニなどもいますし、ニキビダニ(顔ダニ)という人の肌に住みついているものもいます。ダニと一口に言っても、生態系の維持に欠かせない種類のダニもいれば、ペットや人に害を及ぼす種類など、さまざまです。